[2020年3月31日] 携帯基地局を学校に整備、代わりに高速回線を提供頂く協定を楽天モバイル社と締結

3月30日、学校施設に携帯基地局を設置し、代わりに10Gbps高速大容量の回線を各学校に無償で提供頂く協定を楽天モバイルと提携しました。
非常に画期的な協定で、今後文部科学省のGIGAスクール構想に対応する中で、校内LANの費用よりもはるかに費用のかかるインターネットに繋ぐWAN回線部分の費用が無償となるのは大きいです。

楽天モバイルは第4のキャリアとして現在、急ピッチで基地局を整備しており、基地局を整備する場所を探していました。
今までも千葉市を始め全国的に学校に基地局を整備すること自体は個々としてはありました。個々に整備すると物件所有者との折衝や事務処理などが膨大な中で、学校施設全てを市が一括して対応し、事務処理にも対応することで楽天モバイル側にもメリットが発生するものです。
楽天モバイル側とすれば基地局整備に伴い大容量の回線を引きますので、その一部を市側に提供する形になります。

千葉市側はその見返りに先ほど述べた無償で高速大容量回線を利用させて頂くほか、さらに1校設置する毎に所定額を教育みらい夢基金に寄付頂くこととなっています。

基地局整備と教育への貢献のため、自治体向けにこのようなプランを作り、ロールモデルとしてICT施策や官民連携に積極的な千葉市を始めいくつかの自治体に声をかけて頂きました。
その中で千葉市が最もスピーディに枠組みをまとめ、今回の協定発表に至ったものです。楽天モバイル社担当者の方々に深く感謝するとともに、迅速に、かつ市に多くのメリットがある形で粘り強く折衝してくれた市教委の仕事力を誇りに思います。

まずは夏頃以降に4Gで楽天モバイルがいくつかの学校で基地局を整備し、将来的には5G基地局が殆どの学校に整備されることとなると思われます。

学校教育への活用はもとより避難所になる場所に高速大容量回線が入ることは非常に大きいです。
また、携帯基地局は災害時には無料で周囲の人が使える災害用無線LANのアクセスポイントにもなりますので、千葉市が進めている「通信の強靭化」にも資するものです。

画期的な契約だったので本来は山田社長とともに大々的に発表したいところでしたが、東京都の外出自粛を考慮し、遠隔で山田社長と繋いでの協定締結式となりました。

なお、千葉市では同じような提案を他キャリアがされれば当然お応えする考えです。ただし、申し上げてきた通り、これは新規参入する楽天モバイルだからこその提案で、他キャリアから同様の提案が来ることはまず無いと思います。

追記
電磁波について気にする方がいらっしゃいますが、携帯基地局の電磁波は基準値の1/1000以下であり、基地局をあえて気にする合理性は何もありません。
そもそも基地局電波は200mほど離れたところが一番強くなり、設置した直下は弱い電波になります。こうした基本的な特性を理解せず、基地局を設置した場所について過剰に怯えるのはナンセンスです。
新型コロナウイルス、原発事故に伴う放射能も含めて、科学的に正しい知識を持って、正しく怯えることが重要です。
https://www.soumu.go.jp/soutsu/tokai/denpa/jintai/