[2020年4月27日] 4月26日の感染状況、今後に向けて

4月26日の感染状況

4月26日は感染の疑いがある事例を51件検査し、陽性が4件確認されました。

86~88例目はいずれも64例目の同居家族3人で濃厚接触者として調査していた方々です。
86例目が50代女性で夫とともに自営業をしていらっしゃる方です。軽症。感染可能期間(他者にうつす可能性がある期間)に人と接触する勤務はなく、発症後は自宅待機とのこと。
87例目は20代男性で学生です。感染可能期間は主に自宅とのこと。今は症状無し。
88例目は10代女性で学生です。感染可能期間は自宅のみとのこと。今は症状無し。

89例目は介護施設・医療機関でクラスター化していたもので、医療機関勤務の職員の方です。軽症です。同居家族に症状はありません。
介護施設は累計34件検査し、3件の陽性、医療機関は25件検査し、5件の陽性が確認されました。両機関とも少し検査が残っていますので、判明次第、状況を報告します。

介護施設や医療機関はクラスター化しやすく、入院・入所者など高齢者・基礎疾患所有者など高リスク群が関係者となるため、非常に注意すべき案件です。
一方、出入りする人は特定でき限定されるため、クラスターとして対処しやすい面もあります。

クラスター化した施設が近隣にあることで不安に思う方もいらっしゃるかと思いますが、クラスター化した施設が近隣にあるから当該地域の感染リスクが高まるということではありません。逆に言えば、遠くの施設や感染であっても、関係者との接触があれば感染のリスクは高まります。私たちは地域、関係ルートの感染リスクを丁寧に見極め、場合によっては関係施設の閉所等の判断をしていきます。
新型コロナウイルスの感染症としての特性を理解し、正しく警戒していきましょう。

今の日本の現状を正しく評価し、建設的な方向へ

以前にもお伝えしたとおり、5月6日以降の対応について今週早々に決定し、皆様に周知します。
皆さんの行動変容により、感染者の伸び自体は抑えられており、諸外国のような爆発的感染は防ぐことができていますが、明確な減少傾向とまでは言えない状況です。
行動制約をどの程度続け、どの程度社会機能を維持していくか、政府も悩みながら意思決定していくことになります。

この段階で大事なことは日本に対して、政府に対して、国民に対して自信を失わないことです。
日本は世論調査で明らかなように、諸外国と比べて政府の新型コロナウイルスへの対策に対して極めて満足度の低い状況です。確かに私自身も政府の対応に言いたいことがないわけではありませんが、他先進国と比べて日本の状況はまだマシな状況です。これは政府方針だけでなく、日本人の公衆衛生意識、医療機関や多くの関係者の努力の成果です。

長い自粛が続き、ストレスが溜まってきている状況で、人は無意識にはけ口を探しがちです。そのニーズに応え、一部の報道機関は安易に政府批判を行い、自粛を守らない人を報道し、それがさらに相互不信を生んでいます。
私たちの社会が多くの人達の努力によって持ちこたえている事実をまずは肯定・評価し、その上で足りない部分について建設的な指摘と提言をしていきましょう。

私達政治・行政は全ての人に正しい行動を取って頂くため、ルールや周知啓発等、あらゆる対策の可能性について議論し、実行していく責務がありますが、そうでない方々は自身がコントロールできることに意識を集中させ、情報に触れ過ぎないことが重要です(これは自然災害時も同様で、被災地の痛ましい映像等の情報を浴び続けることで精神バランスを崩すことが指摘されています)。

今後も市民生活を守ることを第一に、市として最善を尽くしていきますし、市民の皆さんにお伝えするべき情報は積極的に公開・発信していきます。
ともに難局を乗り越えていきましょう。