[2020年5月17日] 5月16日の感染状況について

5月16日の感染状況について

5月16日は新型コロナウイルスの感染が疑われる事例を57人検査し、50人が陰性、新たに6名の患者、1名の無症状病原体保有者が確認されました。うち5人は昨日(5月16日)お伝えした帰国者の濃厚接触者となります。

98例目と無症状病原体保有者は帰国者ご夫婦の同居家族(ともにバングラディシュから帰国)である10代女性。
99例目は帰国者の職場の社長、100・101例目はその社長のご両親(80代・70代)となります。この7人は自宅で食事を共にするなど、家族ぐるみの交流をされていたそうで、一気に感染が広がった形です。いずれも軽症ですが、高齢の方も含まれているので注意したいところです。
勤務先の会社は少人数の会社なので残る濃厚接触者は社員の方と社長の親戚の合計3名となります。今後も積極的疫学調査を進め、この一種のクラスターを全体に波及させることなく対処します。

なお、多くの方はご理解頂いているかと思いますが、バングラディシュから帰国したら必ず感染しているわけではありません。バングラディシュおよび関係者への偏見とならないよう留意願います。

102例目は30代女性で都内勤務の会社員の方です。4月中旬より在宅勤務となり、職場には行っておらず、感染可能期間は県内の実家へ車で行った以外は基本自宅とのこと。
103例目は20代女性で都内勤務の会社員の方です。4月以降在宅勤務で職場には行っておらず、感染可能期間は知人(陰性)と会ったのみで基本自宅とのこと。いずれも軽症です。

いずれも保健所の聞き取りから分かる範囲では感染経路は不明です。濃厚接触者について調査を進めています。

入院が7名増えて感染者は累計104名(患者数103名、無症状病原体保有者数1名)、入院中21名、退院76名、死亡5名、療養終了2名という状況。
病床は安定していましたので、市内の医療状況はステージ1のまま変化はありませんが、改善傾向ではありません。

私達は基準で示したように重視しているのは病床の状況と、感染者の中でも感染経路不明の患者数です。
帰国者から発生した7人は人数こそ多いものの、感染経路が特定され、積極的疫学調査により市中への影響は限定的になると思われます。
一方で102・103例目のような感染経路不明の患者が今後も発生するか否かが重要となります。速報では本日の感染者発表はゼロ、もしくはそれに近い数字になりそうです。今後の感染状況をしっかりと見極めていきたいと思います。

ここ1週間の感染者は0,0,0,0,0,2,6という状況。千葉県全体ではこれに加えて他市で1名、21日連続一桁もしくはゼロとなっています。

今後も感染拡大防止に向けて、行動変容を重ねていきましょう。
特に手洗いの徹底をお願いします。マスクは感染を広げないための対策で予防効果は基本ありません。結局は石鹸による徹底した手指洗いが基本中の基本となります。
また、誤解している人は減ってきましたが、アルコール消毒は有効ではあるものの、石鹸・流水による手洗いに比べると効果は落ちます。水を使える環境がある場合は石鹸・流水による手指洗いが一番です。