[2020年8月2日]佐倉市カラオケ店でのクラスターについて

佐倉市のカラオケ店でクラスターが2件発生しています。
「カラオケ店」という報道に多くの方が駅周辺にあるチェーン系のカラオケボックスを想像するかと思いますが、2店舗とも居酒屋・バー・スナック的な店舗です。昔からある、比較的年配の方が利用される店ですね。感染者も60代以上の方々です。

飲食しながら、そしてカラオケという、飛沫が飛ぶ、最もリスクの高い行動と、窓が無い店舗もあり、換気が不十分だったと思われるリスクの高い空間が重なった結果です。

これまでの感染で明らかなように、

密閉:窓がなかったり換気ができなかったりする場所
密集:人がたくさん集まったり、少人数でも近い距離で集まる
密接:互いに手が届く距離で会話や発声、運動などをする

という3密が重なる空間をできる限り避けることが重要です。

千葉県が多人数での会食を自粛する要請を出しました。多人数とは知事曰く、5~6人程度だそうです。これは大阪府の5人以上の会食自粛と趣旨は同じと思われます。
人数自体は、多くなればそこにスプレッダーが存在する可能性が高まるので一定人数を目安に出しているわけですが、本質的には人数の問題ではなく、会食の空間と行動が重要です。

3人でも4人でも3密が重なる空間での会食は避けるべきです。多人数であれば、窓が開放でき、人数に対して十分な空間があり、かつお互いの距離を離す、直接対面しない配置、時間も長時間にしない、お酒はほどほどにする、大声を出して盛り上がらない、席を立って注ぎに行かない、耳元でちょこちょこ話をしない、などの注意が必要です。
「こんなに制約が多いならやめてしまう」も一つの選択肢ですが、こんなに制約が多くとも開催する必要がある会食もあるでしょうから、ここは知恵を出し、感染予防に留意しながら適切に行動していきましょう。

先日7月上旬に私が東京の感染者が500人になることを覚悟していたと書きました。その時は「そこまで予測していたが、それよりはマシでまだよかった」という趣旨でした。その日の夕方に500人近い感染者が出て、やはりこの辺りまでは行くのだなと感じました。
報道の影響、各自治体の強い行動制約要請により、緩やかではありますが、8月に入り、減少傾向になることが予測されます。

繰り返しますが、感染者の数に一喜一憂し、テレビメディアを中心に国民に不安を与え、その不安を背景に政治が根拠なく対策を取ることは望ましくありません。重要なのは重症化リスクを抑えること、医療現場をひっ迫させないことです。
病床のひっ迫度合いを見て、適切な時期に適切な対策を取る必要があります。

春の時期、緊急事態宣言が出る前、私達千葉市は高齢者の行動自粛要請を検討していました。
リスクの高い高齢者が適切な行動を取ること、高齢者と接触する若い世代も含めた関係者が適切な行動を取ることが求められています。