[2020年8月27日]8/19~8/25の感染状況、高齢者の運動習慣や認知機能の低下など

8/19~8/25の感染状況、高齢者の運動習慣や認知機能の低下など

8/19~8/25の週報です。
陽性者:36人
 →入院32人
 →ホテル療養4人
入院者の動き
 →退院20人
 →ホテル療養移行7人
8月25日時点の入院者:28人(先週比5人増)
 ・重症:2人
 ・中等症:3人
 ・軽症:23人
「病床数から見た新型コロナ対応における市内の医療の状況」はステージ2のまま変化はありません。
重症・中等症の方が少し増えてきていますが、殆どは軽症・無症状で、確保している病床と軽症者用ホテルで十分対応ができている状況です。
検査件数は行政検査分のみで667人、陽性率は4.8%です。報告までにタイムラグがある民間検査分を入れた陽性率はここ数週間、3%台となっています。
感染経路不明の陽性者は減少しつつあり、まだまだ楽観視はできませんが、一人ひとりの感染拡大防止行動により着実に改善傾向にあると考えられます。
ホストクラブ・キャバクラ等の接待を伴う飲食店のPCRローラー作戦も各店舗の協力を頂きながら順次進めています。

高齢者を中心とする市民の運動習慣・認知機能の低下が懸念

私は以前より新型コロナウイルスのリスクを正しく認識し、過剰に恐れず、全体のリスクを意識して行動することの重要性を述べてきました。
ネット上では少しずつ新型コロナウイルスに対する過剰な怯えが改善されつつあると考えていますが、テレビメディアから情報を取得している高齢者層を中心とした方々は依然として外出を控えている状況です。
外出や行動を長く控えてきたことで運動習慣の低下や認知機能の低下などが懸念され、日本社会が何十年と積み上げてきた健康寿命を取り戻すことが大きな課題となります。
原発事故の際も福島県を中心に保護者が子どもの外遊びを自粛し、その結果福島県の子どもたちの体力測定の数値が大きく低下するなど、心身の成長に大きな影響を与えたことがエビデンスとして分かっています。
当時、福島県でも公園で外遊びをさせる程度は問題ありませんでしたが、メディアやSNS等の影響でリスクのバランスが意識できなくなった結果、このような結果が生まれました。
千葉市では緊急事態宣言中も、市政だより臨時号などで子どもが公園で遊んだり、ウォーキング等をすることは問題なく、むしろ推奨されるとの広報をしてきました。自治体の中には遊具を閉鎖する等の過剰な対応を取ったところも少なくありません。
今後も市民の皆さんに全体リスクを考え、適切な行動を取って頂けるよう、様々な形で広報していきます。

県の5,6人会食自粛要請は未だに解除の方針が示されず

千葉県の5、6人以上の会食自粛は未だに解除されず、解除の見通しも県は示していません。
会食にリスクが高いことは私も繰り返し申し上げ、注意喚起をしてきましたが、以前私が紹介したようにホテル等の広い空間、座席間隔を取り、時間を短めに行うことでリスクが軽減できます。
こういう安易な要請は、一律に「しない」「やらない」方向へと社会をシフトさせ、リスクを正しくおそれ、適切な行動変容を市民が理解する妨げになり、経済的なダメージも考慮すれば短期間で実施すべきです。
先駆けとなった大阪府などは既に要請を終了しており、私が把握する限り、このような要請を行っているのは全国で千葉県のみとなっています。
私自身は会食は殆ど行っていないのであまり影響は受けていませんが、行政や真面目な企業・団体はこの要請を受けて、節目の行事や例会などの会合を控えている状況です。
こうした会合は関係者のスケジュールを調整して開催されるもので、「明日から解除です」と発表しても意味がありません。
森田知事や千葉県の新型コロナウイルスへの対応は東京都などと比べると経済への影響を考慮している面が強く、私自身は特にその点に不満は無く、むしろ評価していたので、この状況は大変不満です。
行政は要請にコストはかからず、責任もどちらかといえば回避できるわけですが、その要請が県民に与える影響を深く認識し、適切な時期に適切なアナウンスが行われることを強く望みます。