[2020年3月31日] 新型コロナウイルスを契機に、千葉市を変革します!

新型コロナウイルスの感染拡大により、人が集まることを極力避けることが望ましい時代となりました。私達の社会はこれまで「人を集めること」「人が集まること」に価値を置いてきたので、人間社会として大きな価値観の転換を迫られていると言えます。

私たち千葉市は、新型コロナウイルスにただ立ちすくむのではなく、この価値観の転換を「社会の進化のきっかけ」「人が集まらなくてもいい時代を作る」と考え、これまでなかなか進まなかった働き方改革、生産性向上を始めとした都市変革の起爆剤とするため、本日「ちばしチェンジ宣言!」(https://www.city.chiba.jp/…/sogos…/kikaku/change-sengen.html)を発出しました。

1.市役所が変わる

(1)行かなくていい、待たなくていい

これまでも千葉市はワンストップ窓口など利便性向上に取り組んできました。今回の新型コロナウイルスを受けて、転出届など様々な手続きを郵送で可能としています。

これに加えて、転入・転出届などをオンラインで事前申請した方を優先して受付・処理する「ファストレーン」を創設し、窓口の滞在時間をできる限り短くします。(4月中旬予定)

また、市民総合窓口の交付番号モニターを4月よりYoutubeで配信し、事前に混雑状況を確認したり、受付後に自分の番が来るまで混雑を避けて別の所で別のことをすることができます。
さらに令和2年中にシステム改修を行い、システム配信を導入します。

ほかにも医師等医療免許証の郵送交付を4月から実施するなど、窓口に来なくても改善可能な業務を一つずつ積み上げていきます。

そして、千葉市は令和3年4月には電子証明書を活用して、行政手続きは原則オンライン化するべく全庁の手続きを見直します。あわせて手数料等の支払いもオンライン化し、申請から支払いまで全てオンライン化し、行政手続きのために外出する必要がない街を目指します。

これらを最大限活用するためにはマイナンバーカードが必要となります。千葉市では今でも各種証明書はコンビニで窓口よりも安価に取得できるようにしており、私自身もマイナンバーカード取得後に証明書を取るために窓口に行くことは無くなりました。
ちなみにマイナンバーカードの取得は今まで本人が行く必要がありましたが、新型コロナウイルス感染防止が理由の場合は「真にやむを得ない場合」と解釈し、代理受領も可能とします(写真付き身分証明書は必要)。

(2)仕事、やり取りはリモートで

千葉市ではテレワークを推奨し、リモートアクセス端末を用意してきましたが、新型コロナウイルスを受けて、端末の増台、時差出勤のパターン拡大などを行ってきました。
さらに東京に2ヶ所サテライトオフィスを設置し、東京と千葉の往来を極力避ける形で仕事を可能とします。東京事務所に加えて、江戸川区の全面的なご協力もあり、江戸川区の施設内の会議室をお借りすることで実現しました。心より感謝申し上げます。
満員電車を避ける、リモートでの仕事ができる環境を充実させ、市役所の生産性向上を図ります。

なお、今後の東京の移動自粛が強化され、都内在住の職員が千葉市に通勤しづらくなることを想定して、千葉市内に宿泊先も市として確保しています。

庁内会議についても既に庁議や局部長会議も遠隔参加を導入しており、今後は庁内会議は原則リモート化します。教育委員会と学校間の会議、担当部署と事業者とのやり取りなども順次遠隔での実施に切り替えていきます。
また、講習や説明会等についても動画配信・遠隔での質疑応答なども段階的に実施していきます。

今までは職場や上司の理解、相手先の理解など、様々なボトルネックにより諸外国と比べて遅れていた遠隔での仕事・やり取りを可能とし、移動時間の短縮化などを実現します。

2.教育が変わる

3月30日、携帯事業者との協定締結による大容量高速回線を各学校に整備することを発表したように、各学校における通信・端末環境を大幅に改善し、ICTを活用した授業や習熟度の把握などを可能とします。

既に前倒しで暫定運用しているドリルパークは4月から本格導入され、児童生徒1人ずつにIDが付与されることで、それぞれの学習履歴を保存することができるようになります。
これにより児童生徒一人ひとりの習熟度を理解して教員がフォローすることが可能となり、将来的には習熟度別クラスのようなことをしなくても、同じクラスの中でICTを活用して習熟度別に授業や指導を受けることが可能となります。

学校以外でも自宅で学ぶことも可能となる中で、家庭環境によってはこうしたコンテンツにアクセスできない児童生徒も一定数いると想定しています。自宅に環境がない児童生徒に対してLTE端末を貸与することも含めて、今後の学校ICT環境整備の中で検討していくこととしています。

3.企業が変わる

今回、在宅勤務などを推奨されても、なかには企業に環境が整備されていない、そもそも経営陣に環境を整備する気がない、経営者としても何をしていいのか分からない、といった状況も散見されます。

そこで、社会の関心が高まっている今を好機とし、企業の状況に応じた伴走型の支援を実施します。
この部分については国も今回の事案を受けて様々な施策を展開していくので、私たちは企業側の気づき・課題整理を促進し、プロ人材やコンサルティング活用によって生産性向上をイメージを具体化させ、導入・運用・検証を支援していきます。

千葉市の企業が少しでもこの機会に生産性を向上できるよう、取り組んでいきます。

これら一連の施策を実現するには千葉市役所の努力に加えて、市民・市内企業など多くの方々のご協力、意識と行動の変化が必要です。
新型コロナ後の社会を見据え、しなやかな社会を千葉市で作っていきましょう。

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【保育士1名が感染した保育園のPCR検査結果の続報】
3月30日、検体を採取できた22名の結果は全て陰性でした。残りの児童分は4月1日に結果がわかります。全職員34名の検査結果は3月30日時点で全て陰性です。保育園関係も含めて全体の検査件数は30日35件、31日47件、全て陰性です。
PCR検査は万能ではありませんので、今後も慎重に健康観察を行い、適切な対処、市民への情報発信を行います。