[2020年5月14日] 6日連続、感染者の発表はゼロ。千葉市の判断基準について

6日連続、感染者の発表はゼロ。千葉市の判断基準について

5月13日、新たに新型コロナウイルスの感染が確認された患者はいませんでした。これで6日連続となります。
ここ1週間の感染者は1,0,0,0,0,0,0という状況。千葉県全体では2人(いずれも濃厚接触者)で18日連続で一桁です。

新たに1名の方が退院され、患者数95名(入院中19名、退院70名、死亡4名、療養終了2名)という状況。病床は着実に余裕が出てきています。
皆さまのこれまでの行動変容の結果であり、心から敬意を表します。

【参考:直近検査実施人数】
5月7日:8人(全て陰性)
5月8日:73人(全て陰性)
5月9日:71人(全て陰性)
5月10日:57人(全て陰性)
5月11日:12人(全て陰性)
5月12日:76人(全て陰性)

第2波に備えての千葉市の判断基準について

今後に向けて市としての判断基準を定めました。市ホームページの「新型コロナウイルス感染症患者の発生について」のページに掲載しています(見せ方は順次アップデートします)。

①病床数から見た新型コロナ対応における市内の医療状況
②感染経路不明の新規感染者の動向
③PCR検査数と陽性率

特に①が重要です。
千葉医療圏において確保してきた新型コロナウイルスに対応する病床がどの程度埋まっているのか、余裕があるのか、それをステージを5つに分けて図示しています。
現在はステージ1で、かつ改善傾向にあります。

諸外国と比べて感染者・重症者・死者数が少ない状況でなぜ緊急事態宣言が出されたのか、それは東京を中心に新型コロナに対応する病床数以上に患者が発生し、このままでは医療現場が持たないという状況があったためです。
東京のように感染者が多く、入院患者が多数発生した場合、その後しばらく感染者数が落ち着いても病床状況はすぐには改善しません。千葉市においても同様の状況となった場合、「感染者が減っていても病床は厳しいのですぐには緩和が難しい」という事実を分かりやすく伝えるため採用しました。

この指標において千葉医療圏が最も苦しかったのは感染者のピークがあった4月下旬頃でその際はステージ3に少し入っています。

この間、千葉市は新型コロナ用に病床を確保してきました。新型コロナに対応する病床を確保するということは、その病床数分、それ以外の患者を受け入れないことでもあり、新型コロナの患者が発生しなければその病床は空いたままで、病院経営にダメージとなります。
そこで千葉市は先月発表した第1弾の緊急対策において市独自の施策として確保頂いた病床に対して1日1床あたり8万円の病床確保待機料を支出する制度を創設し、一定の病床を確保しています。

これに加えて千葉市の新型コロナの砦である市立青葉病院での病床確保(蔓延期用、奥の手的)、千葉県全体の砦でもある千葉大附属病院などの病床により、千葉医療圏は着実に病床を確保することができています。また、軽症者用ホテルも確保し、病床を効果的に活用することも可能となっています。

今後感染者が増加し、ステージ2の段階に入り、感染者数の動向から再び感染拡大が懸念される場合には再度強い行動変容をお願いすることになります。
新型コロナウイルスは患者数がある一定の増加幅を超えると一気に拡大しますので、病床の状況を見ながら早めに判断することとなります。
注意点としては、患者は医療圏で閉じるものではなく、東葛北部・南部で多数の患者が発生し、当該医療圏だけでは対応できなかった場合、千葉医療圏の病院が協力することは十分考えられます。逆もまたしかりです。そういう意味で千葉大附属病院の病床はある程度割り引いて計算しています。

②③については皆さまもある程度おなじみの指標です。陽性患者の中でも濃厚接触者を除いた感染経路不明の患者の発生傾向をしっかりと見極める必要があります。
また、感染者が少ないと「検査数が少ないからでは?」とうがった見方をする方もいるので、検査数と陽性率もしっかりとお示ししています。先日申し上げたように千葉市は医師が必要と判断すれば検査を受けられる状況にあり、今後も充実させていきます。

指標に基づく今後について

本日(5月14日)は国より一部地域の解除や新たな基本的対処方針が示される予定です。千葉市はそれも考慮し、明日(5月15日)対策本部にて18日以降の対応を示します。
学校に関しては5月25日から一定の回数・時間、学校で過ごすことができる方向で市教委が検討してくれています(25日になるのは保護者・学校現場の準備時間が必要なため)。また、図書館における予約本の受け渡し、大規模公園の駐車場の扱いなども検討しています。
なお、休業要請の解除は特措法の権限を有する千葉県しかできませんのでご理解下さい。

繰り返し申し上げてきたように、気が緩むと一気に4月中旬の状況まで感染は拡大します。
各企業・団体は今後もテレワークの導入推進など、従業員の社会的接触を一定程度抑制できるよう働き方を工夫するとともに、市民の皆さんも夜間の歓楽街など3密環境への外出自粛、向き合っての会食を避けるなど、新たな生活様式を守っていくことが重要です。

皆さんももう二度とこのような強い自粛生活はしたくないかと思います。その生活に戻らないためには、一人ひとりが慎重に行動していくことが重要です。

また、追加の経済対策などについても現在検討を進めています。こちらはまとまり次第、皆さんにお示しします。